国立大学法人 電気通信大学 榎木研究室

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シリンジポンプの特許登録(特許第6899132号)

特許出願していたシリンジポンプについて,特許庁に2021年6月に登録されました.

このシリンジポンプの主たる特徴としては,流体の状態が大気圧より低い条件や,逆に1MPa(10気圧)を越えるような高圧条件下においても,正確でかつ安定的に流体を流すことが可能であることです.
従来のシリンジポンプではシリンジ1本設置が基本であるため,流体を連続的に吐出・吸引することが不可能でした.
しかし,シリンジを2本を一組にして,左右対象にシリンジを配置して,同じモーター軸上で動かすことで,一方のシリンジが流体を吸引している間,もう一方のシリンジが流体を吐出する構造として,連続運転を可能としました.
また,シリンジの駆動部であるモーターをプログラム制御することができるため,流体を一定流量で連続的に流すだけでなくステップ状や任意の時間での流体の線形増加・減少といった複雑な流れを作り出すことができます.
さらにこのシリンジポンプを2台以上,並列や直列で繋ぐことで,数種の流体の正確な混合ができることも特徴として上げられます.

工業製品のポンプとしてだけでなく,流体の採取等にも使用用途として想定されていて,製薬分野や農薬散布,定期的な流体サンプル採取(例えば下水サンプルを任意の時間間隔で自動採取)など,流体が液体か気体かによらず,おおよそ想定されるニーズに応えることが可能です.
また,シリンジの材質は,プラスチック製やステンレス製など,市販されているものが使用することができます.
シリンジの大きさや並列数を変更すると任意の流量に対応します.
流量は,もともとは医療機器のシリンジポンプを使って試作しているためμL/sの流量から,シリンジの容積や並列の程度でL/sといった流体実験に必要な流量まで,幅広いレンジで流体を吐出することが可能です.
(μは10のマイナス6乗)
そして,ポンプの上流部や下流部で予想しない急激な圧力変化が合った場合でも,シリンジ内に流体が逆流しない機構を持ちあわせ(ポンプの故障やシリンジ内の流体汚染を防ぐ),かつポンプの接続へは汎用性の高い方法を用いているため,メンテナンス等も簡単に行えます.

発明者
榎木光治,宮田一司,秋澤淳,大川富雄

登録番号
特許第6899132号 (2021/06/16)

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