数値シミュレーション解析ソフト STREAMを使った三菱マテリアル中央研究所との共同研究成果
榎木研究室では,三菱マテリアル中央研究所と焼結多孔質金属体について共同研究を継続して行っており,先日の活動報告 発表の通りApplied Thermal Engineeringにその成果が発表されました.
そして今年度からは,多孔質体内をCTスキャンして構造を3D図面化させ,そのデータをSTREAMという数値シミュレーション解析ソフトに直接入力して,数値解析するということにチャレンジをし始めました.
人間ドックと同様にCTスキャンされたデータを用いてシミュレーションすることで,あらゆる任意の角度や場所における,温度,流速,圧力など流体解析に必要な様々な情報を得ることができます.
このような局所の温度や流速,圧力分布等は実験的研究で計測することは難しく,特に多孔質体であれば不可能でした.
以下が,その動画となります.条件によっては実験条件と等しい値もしくはおおよそ等しい値になるまでに至りました.
ベクトルは,流体の流れ方向だけでなく色で温度変化を示しています.
伝熱管内入口温度300℃の乾燥空気が,伝熱管外周囲を5℃で冷やすと,管内は15℃程度で流出する様子が確認できます.
多孔質体の充填長さは 25 mm で管内径は18 mmです.
実験的には測定できない場所における断面温度分布などを知ることができるため,物理メカニズムの飛躍的な解明につながります.
この物理メカニズムの解明から,多孔質体の最適設計に活かすことを今後は検討していきます.
また,自由に流体を変更することができるため,アンモニア冷媒など今後熱交換器に多く利用される可能性があるけれど,実験に危険を伴う流体でのシミュレーションも可能です.
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