国立大学法人 電気通信大学 榎木研究室

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研究設備

ライカ製デジタルマイクロスコープ Emspira3 
(日本導入第一号機)

伝熱管の表面状態や断面から得られる情報は非常に貴重であるため,マイクロスコープを使った観察を通常行います.

例えば伝熱面の断面形状や内径や水力直径の計測,表面粗さや傷の程度,そして多孔質体の表面形状や繊維径の測定などがあります.

そこでライカ製デジタルマイクロスコープ Emspira3を導入しました.

*日本では導入第1号機です.

このデジタルマイクロスコープに使用されているレンズ自体は,既に本研究室で高速度カメラに取り付けて流動沸騰様相の観察に使用しているLeica Z16 APOで,高速度カメラとは別にマイクロスコープ用途で新規購入して取り付けています.それくらい信頼のある,クリアーな映像が取得可能です.<参考リンク>

このデジタルマイクロスコープは,PCと接続し専用ソフトでマイクロスコープを操作することで,例えば焦点合成機能を使うことや4Kの高画質映像で記録することができ,かつリアルタイムで複数人と高画質のままの画面の共有をすることが可能です.

焦点合成機能は,レンズに対して奥行き方向に焦点が合う箇所を適切な枚数取得し合成することで,従来では焦点が一箇所しか観察できなかったものが,奥行き方向に全てピントが合った状態として観察し考察することができます.

また,任意の倍率にしても自動でスケールが調整されるため,それぞれ計測したい対象物の計測に適した倍率にすることで,直ぐに伝熱管長さや繊維径計測を行うことができるという優れたメリットがあります.

ですから,冷凍空調分野で使用されている螺旋溝付管の表面形状の観察や,断面観察により螺旋溝の深さや傾斜角度の高精度測定に応用でき,螺旋溝付管や多孔質体ではピントが全て合った状態で内部の構造を把握することも可能です.

LEDの照射も,例えば金属面の表面が見やすいように,角度の調整ができることもこのデジタルマイクロスコープを購入する大きな要因となりました.

そして,動画録画機能がついているため,螺旋溝や多孔質体の毛細管現象を観察すること等にも応用していく予定です.

研究用途のみならず,高校生への科学へ興味を持ってもらうための出前授業などでも使用していきたいと考えています.

今後は,公開できるサンプルができ次第,アップしていきます.

※ライカ様から掲載許可をいただいています.

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